母子家庭や父子家庭といったひとり親家庭は、仕事も家事も子育ても、すべて片親が見ることになるため、大変なことが多いかと思います。
しかし、今回お話を伺った妻Eさんは、結婚していた頃よりも、シンママになった今のほうが、気楽になったそうです。
そんな妻Eさんに離婚に至った経緯から、離婚後の生活まで詳しくお話しを伺いました。
【離婚時のプロフィール】
- 妻(Eさん):30代後半
- 元夫:30代後半
- 離婚までの結婚期間:3年以上5年未満
- 子供:5才の息子1人
- 離婚種別:協議離婚
- 親権:自分
- 養育費:月10万円
- 慰謝料:なし
子供が産まれてからも、全く変わらない夫にがっかり
Q.元夫との出会いから結婚に至るまでの流れを教えてください。
職場の同僚でした。周りからの評判も良く、まじめで誠実、優しい。
今までお付き合いをしてきた人とは真逆のタイプだったので、付き合う人と結婚する人は違うんだな、こういう人だと結婚したら安心だろうな。と思っていました。
母が結婚、出産を希望していたこと、仕事をバリバリやっていくのか、子どもを持つかの選択を迫られる状況もあり、タイミングが良かったのか結婚まではすんなりと決まりました。
今、思うとすんなりいきすぎて、しっかり相手の家族の事までを知る時間がなかったように思います。
Q.離婚を考え始めた原因は何ですか?
結婚当初はまだ仕事も忙しく、ゆっくりと新婚生活を過ごすなんてことはなかったので、結婚した実感もなく、ただ同棲しているような感じでした。
休みも合わなかったりしたので、自分のプライベートの時間もたくさんあり、特に問題は感じませんでした。
ところが、妊娠をして仕事を辞め、専業主婦になってから、少しずつ将来の不安が出てきました。
自分が仕事をしていた環境から専業主婦になってしまったので、環境の変化に心がついていってないのだと思っていました。
出産してからは旦那さんの変わらなさにびっくり。
自分はこんなに生活を変えなくてはならなかったのに、以前と全く変わらない状況にいらだっていました。
だんだん苛立ちが大きくなり、少しの事でも嫌悪感を覚えるようになりました。
旦那さんが帰宅する。休みで家にいる。となると自分の体調が悪くなり、精神的におかしくなってしまうと感じました。
幸運な事に転勤が決まり、単身赴任にしてもらったら、みるみるうちに体調が回復していき、ワンオペで大変でもこちらの方が楽だと感じてしまったのが最大の原因です。
仕事の仕方、自分の親への頼り方もシングルマザーになってしまえば、言いやすかったので、下手に使えない旦那がいて、いつ帰ってくるのか、食事はどうするのか、など気にかけながら過ごすよりも、人の手を借りたり、外食したほうが楽だと感じれたのが最大の理由です。
夫から離婚を切り出してくれるのを、じっと待っていました
Q.離婚に至るまでの流れを教えてください。
正直、離婚を切り出すまでが時間がかかりました。
なぜなら、単身赴任をしているので別居状態と変わらず、これでいいのではないか?子どものためにも両親そろっていた方がいいのではないかと考えていたからです。
しかし、ほとんど会うこともなく、別居状態がなれてくると旦那も独身生活になれてきて息子にお金を出すのをしぶってきました。
給料の使い道やお小遣いの減額など、お金の事で口論になった時に、家族よりも自分の事が大切なんだなと感じ、離婚にふみきりました。
離婚を切り出すのはあちらからにしてもらいたかったので、自分からは離婚の文字は言わずに、話を進めていき、旦那が離婚の言葉を出したときに、すぐに離婚届をとりにいき、話をつけました。
スピード勝負でした。
Q.離婚交渉で最も苦労したことは何ですか?
別居状態も続いていましたし、子どもも私が育てていました。
給料が安い、家事もまったくやらない、子育てにも参加しないと相手には不利な状況が続いていたので、旦那側から何か要求してきても勝てるという自信もありましたし、旦那側が激高して離婚したいと言ってきたタイミングを狙っていたので、反省しているうちに親権や養育費を払う事を約束させてすぐに話をまとめましたので、苦労したことは少ないと思います。
しいて言えば、このタイミングを待っていた時間がストレスでした。
Q.離婚にあたって不安はありませんでした?
子どもが可哀想じゃないのかが不安でした。
まだ小さいときにお父さんがいなくなるのはどうなんだろう?可哀想ではないのか?と思っていました。
思春期になった時に母親だけでは越えられない壁があるのではないかと思っていました。
この先、成長していく段階でどうなるかはまだわからないので不安は今も変わりません。
収入面や、子どもとの時間をどう作るかなど、自分の体力面も心配はありましたが、それよりも子どもの精神面の不安が一番大きかったと思います。
Q.離婚の中で最も大変だったことは何ですか?
特にないです。
確かに収入面では大変です。
働かなくてはお金がはいりませんから生きていけないです。
ただ、これは誰でもそうなので仕方ないことですし、息子と自分のためだと思えば、頑張れます。
今のところはシングルマザーだからと言って、変な目で見られる事もないですし、時代に助けられたなぁと思っています。
一昔前だったら、私が離婚前に思っていたように片親で可哀想な子。
と周りから言われたりしていたと思います。
そういった昔ながらの価値観の人が周りにたくさんいたり、心ない言葉を言われつづけていたら辛かったと思います。
離婚して、シングルマザーになった今のほうが幸せを感じられる
Q.離婚前にしておいてよかったと思うことはありますか?
離婚したいと思ってから離婚を切り出すまでに時間があったので、自分なりに離婚後の生活の事や、離婚を切り出したときにどんな話をしようかのシミュレーションをしていたのが本当に良かったと思っています。
いろんな人に相談したり、雑談の中から離婚した人、シングルマザーになった人に話を聞いていたので、スピード感を持ってすすめる事ができました。
離婚をしたい事を自分の両親にも話せておいたので、協力もえられて、話がこじれることもなかったですし、協力もしてもらえて本当によかったと感じています。
一人では抱えきれなかったです。
Q.最後に離婚してよかったと思いますか?
まず、今が本当に楽しい!幸せです。
息子と2人で自分たちのリズムで生活できているし、両親も近くにいてくれて、本当によい家族だなと実感しています。
結婚が幸せな人もたくさんいると思いますが、私には向いてなかった。
他人と生活していくのがこんなに苦痛だなんて思いもしなかったです。
自分のリズムで生きていきたいし、家のなかでくらいゆっくり充電したい。
自分のプライベートな時間を削って家事をやってあげている。
という状況は私には無理でした。
そう感じてしまう時点で向いてないのだと思います。
無理をせず、離婚してよかったと思います。
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