別居婚で離婚した場合の財産分与はどうなる?住民票などの手続きは必要?

近年、女性の社会進出の増加に伴い、増えている別居婚。

または通い婚、週末婚とも呼ばれ、既存の価値観にとらわれない新たな婚姻形態として注目を集めていますよね。

そんな別居婚夫婦が離婚するとなった場合は、通常の同居婚と何が異なるのでしょうか。

今回は別居婚夫婦の離婚時に関わってくる様々なお金について解説していきます。

別居婚とは?

別居婚 離婚 

別居と聞くとマイナスイメージを持つ方もいるかもいらっしゃるかもしれませんが、仕事や、貯金目的でお互い実家暮らしなどの都合で、別居婚を選んでいる方も多くいます。

または、離婚前提で別居を選んでいる方もいますが、結婚当初は同居していたものの、不仲などが原因で別居状態になることは別居婚とはいいません。

別居婚で離婚するには?何か手続きは?

女性 疑問 クエスチョン はてな

別々で暮らしていているので、同居婚と違って引っ越しなどの手続きは必要ないですが、別居婚での離婚時に必要な手続きはあるのでしょうか?

もし、住民票を夫婦で同一にしていた場合は、住民票を分ける必要があります。また、住民票を分けるにあたって、自分が世帯主となるので、国民健康保険の保険料を支払わなければなりません。

国民健康保険は世帯単位で加入する保険のため、別居で世帯が分かれた場合、別居先で新たに国民健康保険に加入し直すことになります。

さらに、子どもを連れて別居している場合は、子どもの分も自分が世帯主として保険料を支払う必要があります。

その他は同居婚の離婚手続きと変わりありません。こちらの関連記事と合わせて確認してみてください。

離婚後に必要な手続き一覧|申請方法や必要書類、提出先まとめ

別居婚を解消した場合に慰謝料や財産分与はもらえる?

離婚 財産分与

離婚時には必ず考える財産分与や慰謝料。

夫婦の財産などが元々別居婚により分けられている場合は、どうなるのでしょうか?

また、別居婚で気を付けて欲しいのは、財産分与でたびたび条件となる「婚姻期間」です。同居婚の方だと、別居期間は差し引いて考えるので、別居婚の場合は、別居期間でも夫婦生活が破綻していなかったことを示すことが重要になります。

慰謝料は?

不貞行為に対する慰謝料請求は、「婚姻関係の破綻」として認められないケースがあります。婚姻関係の破綻とは、別居などが挙げられます。

例えば、不倫相手に慰謝料を請求しても、2人が別居していて婚姻関係は破綻していたと主張してくることもあるそうです。

このように不倫していても婚姻関係が破綻していた!といった言い逃れを防ぐためにも、夫婦二人が別居婚をしながらも、夫婦関係があったことを客観的に立証しなければなりません。例えば、どのくらいの頻度で連絡を取り、会っていたかなどが有効です。

財産分与は?

名義は関係なく、夫婦が協力して築き上げた財産を清算するのが財産分与です。

そのため、同居の夫婦が別居した場合、別居時点までの財産が財産分与の対象となることが多いです。

別居婚の場合はどうなるのでしょうか?

別居婚では、各自が自分で生計を立てて、お互いに相手には頼らないと結婚前から合意していた。だから、夫婦が協力して築いた財産は何もないということも十分にありえます。

このような場合、当然ながら財産分与の対象は何もないということになります。

もし財産分与を求めるのであれば、財産形成についてどのような協力をしたのかについて、具体的に主張・立証する必要があります。

年金分割は?

年金分割とは、簡単にいうと、夫婦のうち結婚生活期間中に扶養に入っていて年金を納めていない方が、離婚後に年金を受け取れるようにする仕組みのことです。

別居婚でも、共働き家庭の場合、年金分割は夫婦間の話し合いによって分割割合を決める「合意分割制度」をとることになります。

どちらか一方が専業主婦やパートの場合は夫婦で話し合わずに自動的に折半する「3号分割」となります。

また、夫が自営業の方は国民年金に加入していないので、年金分割をすることができません。

日本の公的年金制度

共働き家庭が年金分割を話し合いで決める合意分割制度とは、別名、離婚分割制度とも呼ばれます。

合意分割制度は、離婚する夫婦が合意、あるいは裁判手続きによって保険料納付記録の割合(この割合を按分割合といいます)を決める制度です。

この場合の保険料納付記録の割合は最高で2分の1です。

合意分割は、年金事務所に請求することによって、婚姻期間に対応する保険料納付金額の高い当事者の年金納付記録を低い方へと分割することができます。

養育費は?

別居婚とはいえ、法律婚ではあるので、養育費の支払いは義務になります。

子供と同居している方は必然的に子供の養育費を支払うことになりますが、子供と同居していない方も離れて暮らす子供を養育するための費用として養育費を支払います。

具体的な養育費の額が知りたい方はこちらが参考になります。

婚姻費用は?

婚姻費用分担とは、互いの生活レベルが同等になるよう助け合う義務のことです。この費用は具体的に以下のようなものが含まれます。

  • 衣食住の費用
  • 医療費
  • 子供の教育、養育費
  • 交際、娯楽費

たとえ離婚したとしても、子どもを養う義務や、生活を保障する義務がありますので、離婚届を出す前に、「婚姻費用分担請求の申立て」を調停で行うこともできます。

しかし、週末婚や別居婚の場合には、相手に対して婚姻費用分担請求をすることが難しくなるケースが多いです。

また、婚姻費用では、収入が多い方が少ない方に対して支払う義務が発生します。

しかし、別居婚で子どもがいない場合は、別々に収入があって自分の収入を管理できていたとき、「今まで通りにすれば良い」と判断されるケースが多いようです。また、婚姻費用分担請求を行っても、夫婦二人の収入が同等など、収入によっては婚姻費用が0円の可能性があります。

夫が自営業の人や子どもがいる人など、具体的なご自身のシチュエーションに応じて知りたい方は、裁判所の算定表で金額を確認してみてください。

以上のように、婚姻費用分担請求は、お互いに同じような収入があって子どもがいないと請求が難しくなるので注意が必要です。

別居婚で離婚の話がまとまらなければ調停を!

話し合い 夫婦 喧嘩 離婚

いかがでしたか?元々、別に暮らしていたため同居婚よりも引っ越しなどのわずらわしさはありませんが、離れている分、財産分与や養育費についてはよく話し合わなくてはいけませんね。

もし別居婚を経て離婚をする場合も、話し合いがまとまらなければ第三者を挟む調停で話し合うことができます。

別居婚で相手方が離婚協議に応じない場合には離婚調停を申し立てることになりますが、調停を申し立てられる側の住所地の家庭裁判所がその管轄裁判所となります。したがって、離婚を求められる側が遠方に住んでいる場合には、交通費や労力などの負担が大きくなる可能性があります。

 

シングルマザーのための保険選びのコツ!保険料を抑える方法も紹介