離婚後の苗字どうしてる?旧姓に戻したくない場合は?

女性 悩み 疑問

離婚後の苗字は原則、旧姓に戻りますが、旧姓に戻る際に必要な手続きはなんでしょうか?また、旧姓に戻らずに結婚時の苗字をそのまま使いたい場合はどうすればいいのでしょうか?

特にお子さんがいれば、学校環境で気になる苗字の変更。慎重に決断するためにも、手続きについて詳しく知りましょう。

離婚時は親の戸籍に戻るか、自分で新戸籍を作るか

離婚届

まず、苗字を決めるには戸籍について考えなければいけません。戸籍とは、夫婦や親子といった親族関係や身分関係を公証するものです。

おおまかに説明すると、離婚後にとる方法は以下の二つです。

  • 親の戸籍に戻る
  • 新しい戸籍を作る

旧姓に戻したい場合は、親の戸籍に戻るか、新しい戸籍を作ってそこで旧姓を名乗ることになります。結婚時の姓を名乗りたい場合は、新しい戸籍を作らなくてはいけません。順に詳しく説明していきます。

親の戸籍に入り、旧姓に戻る場合

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離婚後、結婚時の戸籍を抜けることになりますが、多くは妻側が抜けると思います。

親の戸籍に戻り、旧姓の選択は、離婚届の記入時に行います。

離婚届 記入例

上記の離婚届の記入例の⑤「婚姻前の氏に戻る者の本籍」の項目で、「妻はもとの戸籍にもどる」の欄を選択し、親の本籍地を記入します。ここの筆頭者の名前は親の世帯主の名前を書きます。多くの方が父親なのではないでしょうか。

離婚後 旧姓 離婚届

以上で、親の戸籍に入り、旧姓に戻ることが完了になります。旧姓に戻る際は、結婚時に入った名前と異なるため、銀行口座や免許証など各種変更手続きが必要になるので、気を付けましょう。

新しい戸籍を作って、旧姓か結婚時の姓のどちらかを選ぶ場合

離婚 妻 嫁 ポイント

パートナーの戸籍から抜けた後、親の戸籍に戻らず、自分が世帯の筆頭者となり戸籍を新しく作ることもできます。

新しく戸籍を作った場合、旧姓もしくは結婚中の姓を名乗ることが選択できます。

新しい戸籍をつくり、旧姓に戻る

離婚届の「婚姻前の氏に戻る者の本籍」の項目で、「妻は新しい戸籍をつくる」を選択します。

親の戸籍に戻らない場合は、本籍地は自分が希望する住所を記入します。新しい戸籍は自分が筆頭者となるので、筆頭者の氏名の欄には自分の名前を記入します。

離婚後 旧姓 離婚届

婚氏続称の届を提出し、結婚中の姓を名乗る

結婚中の姓をそのまま使いたい方は、前述のような旧姓を選択する際に記入する、離婚届の「婚姻前の氏にもどる者の本籍」の欄にはチェックを入れないでください。

結婚中の姓を名乗る場合は、離婚届に加えて「離婚の際に称していた氏を称する届」通称、婚氏続称の届を市区町村役場窓口に提出します。

婚氏続称の届の様式は市区町村によって異なるのでお住まいの地域の役場HPもしくは窓口で届を入手します。こちらは松山市の記載例です。

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本籍の記入欄には、結婚中の本籍を記入するので気を付けてください。「離婚の際に称していた氏を称した後の本籍」の項目に、離婚後の本籍にしたい希望の住所を記入します。

結氏続称の届を市区両村役場に提出する際に、以下3点が必要となるので確認してください。

  • 離婚の際に称していた氏を称する届書
  • 戸籍全部事項証明書1通
  • 届出人の印鑑

離婚届とは別の日に提出する場合は、氏続称の届の提出期限が離婚した日から3か月以内に限られているので、注意してください。

もし、3か月を経過した場合は、家庭裁判所の許可を得て、氏変更の届出をすることになります。

子どもの苗字を一緒にしたい場合は?

女性 悩み 疑問

お子さんがいた場合、悩ましいのが子どもの苗字の問題。

夫婦が離婚し、父母のどちらが子供の親権者になっても、原則として子供の戸籍と姓は離婚前と同じです。例えば離婚して旧姓に戻った母親が引き取った子供を同じ戸籍・姓に変更したい場合には、手続きが必要になります。

また母と苗字が異なる場合は母と同じ戸籍に入れないので注意してください。子どもと苗字を同じにしたい場合は二つ方法があります。

  • 母が婚氏続称の届
  • 子どもが「子の氏の変更許可(民法791条)」

次から詳しく解説していきます。

母親が婚氏続称の届

母親が結婚中の姓を名乗ることで子どもと苗字を同じにする方法です。

前述した婚氏続称の届を市区町村役場に提出します。

子どもが「子の氏の変更許可」

親子で姓を同じにするために、子どもが親に合わせる場合は家庭裁判所で「子の氏の変更許可」を申立てます。

申立てに必要な書類は以下3点です。

  1. 申立書
  2. 申立人(子)の戸籍謄本
  3. 父・母の戸籍謄本

申立書は苗字を変えたい子どもの年齢が15歳未満か、15歳以上かによって異なる点があるので注意してください。

子どもが15歳未満の場合は、「法定代理人」が申立人となって家庭裁判所に申立てます。法定代理人とは親権者や後見人を指します。

こちらは申立人が15歳未満の場合の記入例ですが、15歳以上の場合は、申立人は子ども本人となるので、法定代理人の記入欄は空欄で提出し、申立人の欄には子どもの名前を記入します。

離婚後 子ども 苗字

 

子ども 苗字変更 記入例

子の氏の変更許可の申立て費用としては、約2000円前後がかかります。内訳は以下の通りです。

  • 収入印紙800円分(子ども1人につき)
  • 連絡用の郵便切手(東京都内では合計1000円)

家庭裁判所で、子どもの苗字の変更が許可された後は、市区町村役場に「氏の変更届」を提出します。

氏の変更届 離婚後

届出の際には原則として以下2点の必要書類の提出が求められます。詳しくは市区町村によって異なるので、届出する役場に尋ねてみてください。

  • 審判所謄本
  • 戸籍謄本(全部事項証明書)

また、家庭裁判所で、子どもが母の戸籍に入った場合、その後何らかの事情で父の戸籍に再度入りたいときはどうすればいいのでしょうか?

再度の変更を希望する場合は、家庭裁判所で再度「子の氏の変更」の手続をしなければなりません。

ただし、以前の手続をしたときに、子どもが未成年であったときは、子どもが成年に達して1年以内であれば、市区町村役場で入籍の届出をするだけで父の戸籍に入籍することができ、父の氏を称することができます。

旧姓に戻る場合の変更手続き一覧

ポイント 手続き

苗字が変更された場合は、名義が変わるので、各種変更手続きをしなければいけませんよね。

こちらは、離婚時に旧姓に戻る場合の変更手続きの一覧になります。

届出の内容 必要書類 届出先
印鑑登録
  • 新たに登録する印鑑
  • 本人確認書類(代理人の場合は委任状)
市区町村役場
銀行口座
  • 通帳
  • キャッシュカード
  • 届出印
  • 新たに利用する印鑑
  • 本人確認書類
各金融機関
運転免許証
  • 離婚後の本籍記載の住民票
  • 現在の運転免許証
  • (他の都道府県から転入した場合)申請用写真1枚
警察署、または免許証センター
パスポート
  • パスポート用の写真
  • 有効期間中のパスポート
  • 離婚後の戸籍謄本または戸籍抄本
旅券申請窓口
クレジットカード 各カード会社の規定により異なるので要確認。主な書類は以下。

  • 印鑑
  • 身分証明書
各クレジットカード会社
社会保険・厚生年金の扶養変更 勤務先に要確認。主な書類は以下。

  • 戸籍謄本
  • 健康保険証
  • 年金手帳
勤務先
国民健康保険の加入・変更
  • 国民健康保険被保険者取得届
  • 健康保険資格喪失証明書
  • 印鑑
  • 本人確認書類
市区町村役場
国民年金の変更
  • 国民年金被保険者関係届書
  • 資格喪失証明書
  • 年金手帳
  • 本人確認書類
市区町村役場、または年金事務所

また、社会保障・厚生年金、国民健康保険、国民年金などの苗字の変更による変更手続きは、変更時から14日以内が期限として設けられているので注意しましょう。

離婚後に選択した苗字の変更は可能

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離婚後に選択した苗字に納得できない場合は、家庭裁判所で「氏の変更の許可」を申請すれば変更が可能です。

しかし、やむを得ない事情が必要で、容易に苗字を変えれそうではないのでまずは、慎重な苗字の選択が大事になります。

「氏の変更の許可」で家庭裁判所に申し立てる際に必要な書類は以下の三点です。審理のために必要な場合は、追加書類の提出をお願いされることがあります。

  1. 申立書
  2. 申立人の戸籍謄本(全部事項証明書)
  3. 氏の変更の理由を証する資料

氏の変更の理由を証する資料とは、婚氏続称(離婚後も婚姻中の氏を使い続けること)や縁氏続称(養子離縁後も縁組中の氏を使い続けること)をした申立人が婚姻前の氏や縁組前の氏に戻ることを求める場合に、婚姻前(養子縁組前)の申立人の戸籍(除籍,改製原戸籍)から現在の戸籍までのすべての謄本の提出をしていただくことがあります。

こちらは「氏の変更の許可」の申立書の記入例です。

氏の変更許可 記入例 氏の変更許可 記入例

記入例の申立て理由は、離婚時は子どもがまだ幼かったため結婚中の姓を名乗っていたが、子どもが社会人になる際に、苗字を旧姓の戻したいケースでしたね。

申立てに必要な費用は約2000円前後です。内訳は以下の通りです。

  • 収入印紙800円分
  • 連絡用の郵便切手(申立てされる家庭裁判所へ確認してください。)

家庭裁判所の許可の審判が確定した後は、戸籍に記載された氏を変更するために、市区町村役場に「氏の変更届」を提出します。

氏の変更届 離婚後

届出の際には原則、以下2点が必要となります。詳しくは市区町村によって異なるので、届出する役場に尋ねてみてください。

  • 審判書謄本
  • 確定証明書

確定証明書とは、家庭裁判所に備付けの申請用紙がありますので、申請用紙に必要事項を記入し、150円分の収入印紙、郵送の場合には返信用の切手を添えて、審判をした家庭裁判所に申請し、入手することができます。

「氏の変更届」を役場に提出する前に、お住まいの市区町村役場で必要書類を確認し、また家庭裁判所であらかじめ確定証明書も揃えておくことがポイントですね。

苗字が変わる場合は、各種変更手続きを忘れずに!

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いかがでしたか?お子さんがいる場合、苗字の選択は、お子さんにとって大切なものを考慮して決断してみてください。

離婚後に苗字が変わる場合は、それにともなって銀行口座や免許証などの変更手続きが必須になるので確認しましょう。また、他にも離婚後に取り決めなくてはいけないことは多くあります。一つ一つこなしていくことがポイントです。