離婚届を勝手に提出された時の対処法!無効にすることはできる?

離婚届 離婚

夫婦の一方が相手方に無断で、勝手に離婚届を提出してしまうことがあります。

勝手に出された方は驚きますし、突然のことでどうすれば良いかわからなくなってしまうでしょう。

今回は離婚届を勝手に提出されて混乱している方や、今後離婚届が勝手に提出されないか不安な方に向けて、離婚届を勝手に提出されてしまった時の適切な対処法について解説します。

離婚は双方の同意のもとで行われることが前提ですので、まだ気持ちの準備が整っていない方は、このような強引な事態に対して正当に抵抗する権利があります。

この記事を参考にして、突然の事態にも落ち着いて対処していきましょう!

なぜ勝手に離婚届を出されるの?

女性 疑問 クエスチョン はてな

知らない間に、相手に離婚届を提出されたことがわかり、突然のことで何のことか、何が起きているのかわからない!という方に向けて、まずは離婚届が勝手に提出されるとはどういうことなのかについて、解説します。

署名・捺印を偽造された場合

離婚は結婚と同様に、夫婦の合意によって成立するものですが、離婚届を夫婦揃って役所に提出しに行く必要はありません。

離婚届の署名・捺印は夫婦の合意を証明するものとなりますが、離婚届の署名・捺印の欄がきちんと埋まっていれば、役所は夫婦の合意が成立したものとみなし、届出を受理します。

つまり、役所の人は夫婦の署名・捺印が本物かどうかをいちいち判断したりはしないので、なんらかの形で夫婦二人の署名・捺印欄を埋めることができれば、夫婦間の合意がなくとも、離婚を成立させることができてしまうのです。

離婚届に判も押していないし、用紙を見たことさえないのに離婚届を出されてしまった、という人は相手が勝手に相手の署名・捺印を偽造して役所に提出した可能性があります。

以前に勢いで署名・捺印をしていた場合

喧嘩をしてその時の勢いで離婚届に署名・捺印をしてしまったが、後になって思い直した、という場合や、浮気が発覚して、次浮気をしたら離婚と言われ、署名・捺印した離婚届を相手が持っていてそれを出されてしまった、という場合など、離婚の合意がないまま離婚届に署名・捺印したものを相手がずっと持っていて、それを勝手に出されてしまった、というような場合です。

この場合は、署名・捺印が本物なので、離婚の意思がなかったことを証明するのに後々手続きが大変になる場合があります。

離婚届を勝手に提出されたら?どうすればいい?

離婚 妻 悩み

離婚届が同意なく勝手に提出されるとはどういうことなのかわかったところで、次はこのような事態への対処法を解説します。

法律や裁判がかかわってくる問題ですので、落ち着いた行動が求められます。順に見ていきましょう。

受理された離婚届を無効にすることはできるのか?

離婚届を提出することによって成立する離婚は一般的に「協議離婚」と言われますが、協議離婚が成立する条件とは、

  1. 夫婦双方に離婚の意思があること
  2. 離婚届が提出されること

といった二つの要件が必要です。

署名・捺印された離婚届が提出されれば、役所は一度その離婚届を受理してしまいますが、夫婦の同意がないことを役所に証明すれば、離婚の成立に必要な①の要件が満たされていないことになりますので、離婚届を無効にすることができます。

なお、離婚届が勝手に提出されるとは、当然のことながら戸籍に変更が加えられ配偶関係が解消されることを意味しますので、最終的にこの戸籍を元に戻すことが目指されます。

配偶関係が解消されてしまった戸籍を元に戻すには、簡単に言えば、夫婦間で離婚届が無効であることに同意する証拠を役所に提出する必要があります。

まずは離婚届を無効にする調停・裁判を申し立てよう

具体的に離婚届を無効にする方法について見ていきます。

まずは、調停や裁判といった方法で、離婚届を勝手に提出した相手に、離婚届を無効にすることに同意を得る必要があります。

調停を申し立てると、相手方に裁判所から呼び出しがかかり、双方が調停に出頭して調停委員を交えて話し合いの機会が持たれます。直接顔を合わせて話し合うことはなく、調停委員を通じた話し合いとなります。

この調停で相手が離婚届を無効にすることに合意すれば、調停が合意内容に基づいた審判書を書いてくれるので、それを役所に提出することで、戸籍を書き換えてもらうことができます。

なお、調停はあくまで話し合いの場にすぎません。双方で合意が得られない場合や、相手がたがそもそも調停に出席しない場合は調停は不成立で終わり、離婚無効を請求する裁判を起こすことになります。

なお裁判になると、離婚に同意していないことを示す証拠が必要になります。離婚届に自分でサインしてしまっている場合は、離婚の意思が全くなかった、ということを証明するのが難しくなります。

戸籍を元に戻そう

調停や訴訟によって、離婚の無効が認められた場合は、その審判や判決の日から1ヶ月以内に本籍地のある市町村役場に戸籍訂正の申請を行います。

必要なものは、離婚の合意が調停・審判に基づく場合は
①審判書謄本
②確定証明書

訴訟による判決に基づく場合は
①判決書謄本
②確定証明書

といった書類です。

手続きをした裁判所からこれらの書類の交付を受けて、住所地・または本籍地の市町村役場の戸籍課に戸籍訂正の申請をしましょう。

勝手に提出されるのを事前に防ぐ方法は?

夫婦仲が悪く、いつ離婚届を提出されてもおかしくない、というような場合は、あらかじめ届け出を出すことで、離婚届が受理されることを防ぐことができます。

これを離婚届不受理申出制度といい、役所に必要書類を提出することで申請できます。

必要なものは

  • 不受理申出書(2通必要)
  • 申し出人の本人確認資料(パスポート等の官公署が発行した顔写真入りの本人確認資料)

で、これらを自治体の窓口へ提出することで申請できます。

突然離婚届を提出されても落ち着いて対処しよう!

このように、離婚は夫婦での同意が大前提です。

勝手に署名や捺印を偽造されるのはもってのほかで、そのような行為は文書偽装や誤った記載をしたことで罪に問われる可能性があります。

勝手に離婚届を提出されたからといって泣き寝入りするのではなく、きちんと権利を主張して、適切な方法で正当に抵抗していきましょう。

また、これから勝手に提出される可能性のあるかたは不受理申出を行って、このような事態にならないように事前に対処を行っておきましょう。